下手な責任転嫁をする安倍政権

去る月曜日に、国会が終わってからの安倍総理の記者会見がありました。会見は19時頃に終了したかと思うと、そのタイミングに合わせたように大阪地検特捜部が籠池元理事長の自宅や学校などを家宅捜査。さらには、22時頃に始まるNHKのクローズアップ現代+では、首相が加計学園決定に関与したと思えるような文科省からの新しい文書の報道。まさしく激動の週明けでした。

 

これら一連の流れの中で開き直り、野党に責任転嫁をしているとしか思えないのが、安倍政権です。

 

審議を深めないのは野党だと言わんばかりの安倍政権

 

安倍首相の記者会見では、いかにも野党が共謀罪はじめさまざまな法律の審議を拒んだかのような物言いで、その挑発に乗った自分が悪かったといった良い子ぶりの反省の仕方。これには呆れます。審議が紛糾したのは、森友学園や加計学園について政権側が事実を隠そうとするからです。文科省では、怪文書だと言って何週間も時間が経過した後に、国民の批判に耐え切れず結局は再調査の結果として文書が出てくる始末。

 

前川前事務次官が記者会見して、証人喚問に呼ばれれば出ていくとおっしゃっているのに呼ばない。森友学園問題では、籠池元理事長は偽証罪が問われるリスクをもった証人喚問で発言しています。そこで言っていることと全く反対の主張をしている安倍昭恵総理大臣夫人や財務官僚を証人喚問すれば、究明も早あるであろうにそれはやらない。

 

国民の貴重な財産である国有地を二束三文で払い下げられたかもしれないという疑惑、規制緩和の名のもとに首相のお友達だからという理由で莫大な補助金とともに特別な認可を下ろしたかもしれないという疑惑、これらは捨ておくことができないのは当たり前です。文科省の文書の調査はとっととしておればよかったし、一連の疑惑のキーパーソンを証人喚問しておけば、十分に共謀罪の審議時間をとれたのではないでしょうか?審議を深めようとしていないのは、安倍政権そのものです。これはちょっと皮肉が過ぎるかも知れませんが、籠池前理事長は「首相を侮辱した」ということが証人喚問招致のきっかけになったようですが、前川前事務次官は「証人喚問に呼んでもらうため、首相を侮辱すれば良かった」と思っておられるかも知れません。

 

 

強行採決を促したのは野党だと言わんばかりの安倍政権

 

自民党の竹下国会対策委員長は「問責決議を出して審議を止めたのは野党。だからやむを得ず中間報告という形で採決した」というような言い方をされていました。これまた甚だしい話のすり替えです。問責決議は、金田法務大臣があまりにもその無能ぶりを披露されるため、これでは話にならないから別の大臣にしてくれというもの。

 

共謀罪の審議では、常に刑事局長などの官僚の方々が金田法務大臣の後ろについて、そして答弁までされる。金田法務大臣が発言しようとしたら首相や部下の副大臣までが手を無理やりに下げさせる始末。実際の答弁でも、参院に入って衆院とは違う話が出てくる。例えば、組織的犯罪集団という定義の曖昧な例示的な言葉を使う。更には周辺とか隠れ蓑だとか、ますます解釈がどうにでも膨らみそうな言葉が出てくる。同じ質問者の質問中にでも、共謀罪の構成要件は二人で満たすとか、否、二人では満たさないとかの矛盾する答弁。こんなもので納得できるはずがありません。何をしたら調査され捜査され、逮捕されて、処罰されるのかが不明な法律。恣意的に運用されかねない物騒なものを無理やり通そうとしたら反対するのは当たり前です。

 

テロという二文字を担げば国民は恐れて同意してくれる、とでも思っているのでしょうか?共謀罪がないと国際組織犯罪防止条約を締結できず、テロを防げなくてオリンピックやパラリンピックが開けない、と安倍内閣はウソを喧伝しています。国際組織犯罪防止条約は、現行法でも批准可能な上、そもそもテロとは関係のない条約だと条約事務局が明言しています。国民に恐怖心を煽って共謀罪を無理押ししている無茶苦茶さなのです。

 

 

記者会見での約束を早速たがえる安倍政権

 

月曜日の記者会見では、今後とも丁寧に説明するとか、何か出てきたら説明するとか言っておきながら、NHKが入手した「萩生田官房長官が関与したと思える」新しい文書に関する疑惑を説明しょうとしない。真摯に説明するなら、野党の要求に応じて審議を行うなり臨時国会でも開けばいいのではないでしょうか?舌の先が乾かぬうちに約束を違えようとしている。説明しないで逃げる政権そのものです。

 

続々と新しい文書が出てきますが、官僚の方々は、国のことを考えて仕事にまい進されている方がほとんどでしょう。義家文科副大臣は、内部告発者を脅す発言をされていましたが、そんなことではひるまず「あったものはある」と声を上げておられるのでしょう。

 

安倍政権は憲法を変えたいという思いがあろうから、私としては勝手に、少なくとも安倍晋三氏ご本人は、お金はもちろん政治の私物化に関するようなところは身ぎれいにされていると思っていました。ところが、深まる疑惑。そして、説明しようとしない態度。これはまさに権力は腐敗し傲慢になるという典型的な例なのでしょうか。我々野党は、これを劇場で終わらせないように追及しなければなりません。まだ議員になっていない私としては、日々の地道な活動の中で、民進党のかかげる政策を街で訴えるとともに、現政権による政治の私物化の問題点を突いていく必要があると改めて思っています。