自らの失敗は棚にあげ、人々の監視に注力する吉村大阪府知事

人口比では東京の2/3程の大阪で、コロナによる死者数が東京を上回り、6月11日現在で東京は2,126人に対し大阪は2,508人。重症病棟不足のため自宅待機を余儀なくされ、様態急変で亡くなられた方もおられる。ご本人やご家族の悔しさ、ご心痛はいかほどのものか。

 

時短協力金支給が大幅に遅れている大阪

時短協力金の支払率、6月上旬で福岡が99%に対して大阪は64%程。申請件数が倍ほどもある東京で84%程ということであれば、これは体制構築と手順の問題と言わざるを得ない。原因はどうも、大阪では丸投げが過ぎることにあるらしい。支給できるかの微妙な際等に迅速に進めるには、やはり自治体職員の判断が必要。東京都では300人自治体職員と300人民間で組織してるのに比べ、大阪府では3月末まで府職員は2~3人で対応しており、判断が遅れていったとのこと。(朝日新聞デジタル記事より)

https://digital.asahi.com/articles/ASP6D63XNP68PTIL011.html?iref=pc_ss_date_article

 

民間活用はいいが、活用すべきところとそうでないところの判断業務内容やその程度をきちんと見極めず「取り敢えず民間」という維新政治おきまりの問題。現場を知らず、理解しようともせず「民間活用」と叫んでいればいいとでも思っている様子は、ビジネスの実態を知らない世間知らず集団としか言いようがない。

 

パフォーマンスだけはご立派な吉村大阪府知事

これらの失政に対して、吉村大阪府知事はTV出演して「責任は私にある」と潔さげに釈明。変異株に対する読みが甘かったとは言いつつも「判断した際は抑え込めるという思いがあった」とか言う始末。思いでは困る。理屈は何だったのかである。TVで謝罪して、潔さパフォーマンスで責任表明している場合ではない。やるべきは、このような事態に陥った原因分析を行い反省し、次に活かすことの筈だ。

 

正直者にバカを見させている吉村大阪府知事

死者数が多く、協力金の支払いも全国最下位レベルで多くの人々が困っている中、支払い体制強化に全力をつぎ込むのかと思いきや、8億円ものお金を見回り隊に支出するありさま。「店を閉めている正直者が馬鹿を見るのはおかしいから見回る」とおっしゃるが、真面目に時短を受け入れている店からすれば、その言葉はそのまま吉村大阪府知事に返る。「時短を受け入れた正直者への協力金支払いが遅延して窮地に追い込み、バカを見させているのはいったい誰なのか?」正直者がバカを見る社会を作っているのは、吉村大阪府知事そのものと言わざるを得ない。

 

市民監視に情熱を燃やす吉村大阪府知事

人々が生活に苦しむ中「見回り隊なんかを組織して人々の生活を『監視』すること」が行政の仕事ではない。この緊急事態、行政の仕事は「いかに人々の生活を『支援』するか」ということ。かつての定額給付金支給でも、神戸市が90%を超える支給率の頃に、同じおおさか維新の松井大阪市長の大阪市では10%台で政令市最下位。まともな感覚ならこの反省を活かして、協力金の支払いは体制をしっかりするべきなのに、相変わらずの体たらく。あげくに、更なる費用を見回り隊という市民監視に使うありさま。

 

多数の死者数や協力金支払い遅延など、自らの失政は棚に上げ、吉村大阪府知事は「今回のコロナで私権制限のための憲法論議をすべき」といった発言をしているが、本末転倒。自分の能力のなさを憲法の責にして、国民の私権制限の話などするなと言いたい。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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