ビジネス社会の表層しか理解せずに、その論理を振り回す維新の松井市長の危うさ

大阪市立木川南小学校の久保敬校長が、おおさか維新の松井大阪市長に苦言を呈しました。これに対する松井市長の反論を見るに、松井市長こそ、ビジネス社会の表層しか理解せずにその論理を振り回している、危ないリーダーであることを露呈しています。その内容を書かせていただきます。

 

現場を知らず思い付きの指示は、おおさか維新のパフォーマンス政治の典型

学校現場でのオンライン学習は、効果的な側面は確かにあるでしょう。しかし、物事にはマイナスもあり、特に移行時には様々な障壁があるもの。その課題を理解せずに「さあオンライン学習だ」と、耳当たり重視で施策に前のめりになるのは、危うい市長と言わざるを得ません。リモート授業に必要な機器の環境設定はもちろんのこと、子ども達が登校するときがあればその際の安全確保、また学習効果が出ているかを見極めていく方法などを十分に検討しないまま進めてしまっていました。

これは、おおさか維新がおこなっている「パフォーマンス政治」の典型です。何かやってる感を出しているだけ。これまでの、イソジン、大阪ワクチン、雨ガッパなどの思い付き政治の失敗からの反省を活かせていない酷いマネジメントです。これだけ失敗を繰り返していたら、企業人なら大目玉です。
一般企業では入社数年くらいで勉強するPDCA(Plan, Do, Check, Action)サイクルというのがありますが、まずはこれを勉強すべき。失敗はあるでしょうが、その原因を探って次に活かすという、当たり前のこと。松井大阪市長や吉村大阪府知事には、ビジネスの基本であるPDCAサイクルの勉強をお勧めします!

 

ビジネス社会を分かっていないのは、大阪維新の松井市長

グローバルなビジネス界は、おっしゃる通り凄まじいスピードで動いています。ただ、だからといって、なにも隣にいる人と、子ども達でいえば友達、先生方でいえば同僚の先生、と評価尺度で測られ過酷な競争をすることではありません。企業間は競争していますが、企業ではチームで動いている。そのチーム力をいかに引き出すかがリーダーの手腕です。そのため組織内では、どういう内容で、どの程度の競争をするべきなのか、熟考し適用することこそがリーダーの腕の見せ所なのです。

松井市長は、成果主義のことをおっしゃりたいようですが、成果主義というのは、その適用部門や運用を間違うと大きなマイナスが生じます。例えば、保険会社の外務営業員であれば個人の業績評価に重きが置かれるでしょうが、メーカーの製造現場や商品開発部門で、一人ずつの評価に偏ったら良い結果が生まれないのは明らかです。

「ビジネスは成果重視、だから個人の成果主義万能!」なんてことを短絡的に考えている松井市長こそ、ビジネス社会の表層しか理解していない無能なリーダーです。

 

意見が出ない風土を作って悦に入っている、独裁者

いやなら組織を去れ、と言い放つ松井市長。他の校長や先生方も言いにくい中でよく言ってくれた、とおっしゃっているとのこと。もちろん「よく言ってくれた」と久保校長にお任せするのではなく、多くの関係者の皆さんにも声を上げていただきたいものです。しかし、絶大な権力をもつ大阪市長が、嫌なら組織を去れ、などと言いような風土を作っていたら、それは上げたい声も十分に上げられない状態になるのも理解できます。

そもそもイソジン、大阪ワクチン、雨ガッパなど思い付き政治に対して、取り巻きから「ちょっと待った」の諫言がされなかったのは、まさしくイエスマンしか周りにいない独裁リーダーだということでしょう。

 

現場を知らず思い付きの指示をして、それを止めてくれる取り巻きもろくにおらず、ビジネスを知っている気取りで表層しかわかっていない、おおさか維新の松井大阪市長。こういう人がいる大阪は悲劇です。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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