格差縮小とグローバリズムは共存できる!

今のビジネス界、グローバル化が強烈なスピードで進んでいます。労働集約型の製造業ではより人件費の安い国で製造しようと、今ではタイはもちろん中国でも人件費が高騰しベトナムがまだなんとか安く作れる、といったような状況です。こうなると、日本やアメリカをはじめとする先進国では、産業の空洞化が進み仕事がなくなってしまうわけです。

 

空洞化は今に始まったことではないですが、そのスピードの速さと程度の大きさが年々高まっているというわけです。私の亡父は東大阪でメッキと組み立ての会社を経営していました。10年少し前なら、品質面を考えると少々コスト高でも東南アジアより日本で製造するメリットがあると納品先からは言われていましたが、今では外国の労働者のスキルレベルも上がり、機械導入などが進んで、ほとんど品質面でも差がない状況になっていると。こうなると、価格で負けて空洞化が進み、雇用の危機が心配されるわけです。

 

EUではさらに移民の問題が絡みます。移民の人たちは母国の賃金レベルを考えるとイギリスでは少々安く働いても問題ないということで、比較的低賃金の移民がイギリス人の職を奪っているということが、EU離脱の大きな原因の一つとなったわけです。しかし、忘れてはならないのが、移民のお蔭でイギリス人は低価格のサービスを受けることができているのです。移民を締め出せばコスト高になり物価は上昇してしまいます。日本でいえば、海外生産を縮小して国内生産を行えば高い人件費のため国内価格は高騰するわけです。

 

高いレベルのグローバルスキルは外国の低賃金では賄えないので構わないが、国内の普通のスキルで行う雇用を奪っており、これがグローバルスキルをもつ人とそうでない人との格差を広げる諸悪の根源であるといわれるのです。

 

しかし、私は「格差縮小とグローバリズムは共存できる」と考えます。グローバルに展開し利益を上げた企業から頂く税金を、日本人の能力を高めていくように人に投資すればいいのです。グローバルに儲かった会社や人から、税金をしっかり徴税しなかったり、したとしてもそれを乗数効果の低い公共事業にばらまいたりしていることが問題なのです。自民党政権がまさにそれです。ではなく、頂いた税金を人に投資して、人々のスキルを高めグローバル企業で活躍できる人材を育てていく。こうすれば、税金を払う企業も喜ぶのではないでしょうか。

 

世界の大富豪の中にも「我々は税金をしっかり払うよ!それをしっかりと意味のあるところに使ってくれ!」という人がいます。その意味ある使い方こそが人への投資ではないでしょうか?そして、これこそが「格差縮小とグローバリズムの共存」に繋がるのです。