大阪の飲食店 腕前と経営力で勝負!

「エエもん高いのは当たり前、エエもん安いのが大阪!」と昔どっかにあったコマーシャルナレーションみたいですが、私ごとながら、東京でも大阪でも色んなところで食事して、これは言えると思っています。もちろん全部が全部ではないし、東京でもコストパフォーマンスが高い良いレストランもあります。食べ物はそもそも好き嫌い、人の嗜好が入るので比較は難しいのですが、私の感覚だけで申し訳ないですが、平均値でみるとやはり大阪に軍配が上がるのではと思っています。

大阪の個人商店飲食は東京進出!?

大阪で食事していて、凝った美味しい料理でホスピタリティも良いお店に行くと「東京の青山なんかに進出したら、もっと儲かるで!」とよく言います。もちろん、大阪から美味しい店がなくなるのは困るのですが、これをもっていったらいいのに…という思いもあるわけです。するとリアクションは次のような感じです。「月々の家賃が高くて…」「最初オープンするのに初期費用が膨大で…」「東京は好きではない」などなど。

三番目の理由であればこれは仕方のない話しです。好きなところで商売するのが一番。最初の二つの理由は、食事をしながら現在のテナント料や利益率なんかをなかなか聞けないのですが、どうもあんまり研究されて言っているようではないようです。

東京に店を構えようとした人がいて、突っ込んだ話をしたことがあるのですが、借入金を起こし返済をし、どのくらいの期間でペイするのか?をあんまり考えておられないようでした。もちろんしっかりと計算している方もいて、大阪で焼き肉店を複数店経営されている方で、恵比寿に進出すると。恵比寿の焼肉店回りをして、味や価格で大きく勝算あり!と判断して、東京進出されたとか。こういう方々は事業家ですので、データを集めて分析して判断されているということなのでしょう。私が言いたいのは、個人商店的にやっておられる方々です。

大阪は料理人の輩出都市に!

考えるに、いい腕をもっているのに、こういった経営的な判断をするノウハウがあまりなく、ついつい判断が弱気になってしまうというのはもったいないと思います。何度も言いますが、大阪でうまい店は残って欲しいです。ただ、大阪が料理人の人材輩出都市になるというのもなかなかいい話で、大阪で育って東京や他の都市だけでなく、海外に出ていくくらいのことがあってもいいのではないかと思っています。

ずっと大阪でやる!という判断にしても、他のところでの可能性も考え分析したうえで大阪を選ぶのならいいです。しかし、なんとなく知らないところでの恐怖感があるためやらないというのでは、もったいないと思うのです。「東京は好きではない」というコメントも、不安も隠すために発せられた言葉の場合もありそうです。

職人技と経営力の両方を!

こういった出店判断をする際に必要な知識を勉強すれば、普段の店の経営にも役立つと思います。その経営的知識は会計学です。キャッシュフローマネジメントも含めて、自分の商売の状況をしっかりと把握することが必要かと思います。日本はとかく「額に汗しなければならない」「お金のことをことさらいうのはみっともない」という考えがまだまだ根強くあります。これは、私は絶対に違うと思います。もちろん汗して働く努力は不可欠ですが、それに加えてお金のことも勉強する必要があるということです。両方が必要なのです。これだけ複雑化した世の中ですから、技術力だけで乗り切るのは困難です。会計学といったりキャッシュフローとかいう横文字を並べたりして、より難しく思わせてしまうのも問題が大有りと思いますが、一日二日セミナーでも勉強すれば得られる知識です。

もちろん、個人商店的にご商売をなさっている方でも既にやっておられる方は多いとは思いますが、まだかなと思われる皆さんは、是非とも経営的なところも勉強されて欲しいと思います。東京に行かないにしても、しっかりした経営ができると思います。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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