日本型ベーシックインカムで格差是正に動く!

税制は格差を拡大させもするし、縮小させもする

前回、国民に一定額を支給するベーシックインカムの功罪を書きました。

ヨーロッパでもまだまだ社会実験段階ではあるのですが、今後の生産性の高まりとともに財源の課題が解決していけば、究極的な再配分政策として注目されると思います。

今日のテーマは、ベーシックインカムでも「日本型ベーシックインカム」です。目指すところは格差を是正し、誰も置き去りにしない社会を目指すことに他なりません。今の日本は、一億総中流と言われた時代からすると、はるかに格差が広がっています。

2017年2月14日のブログ「格差を固定化する現代版閨閥(けいばつ)主義的税制は是正すべき!」では、安倍政権が新設した贈与税が格差を閨閥的に広げる話を書きました。

税制というのは使い方を誤ると格差拡大になってしまうし、うまく使えばそれを縮小することもできる。この「日本型ベーシックインカム」制度は、格差是正に大きく寄与するものと考えます。一般的なベーシックインカムとの違いは何か?それは追加的な財源を必要とせず、さらには労働のインセンティブを阻害しない形で行うことです。

現行の所得控除制度から税額控除制度、負の所得税を考える

まず、現在の基礎控除や配偶者控除などの所得控除は、ある一定程度まで控除があるので課税が少なくて済むというメリットはあります。しかし、この控除で節税効果が高いのは実は高額所得者なのです。例えば、課税所得が1,800万円を超えると、所得税の課税率は40%になります。ここで、基礎控除が38万円あるとすると減税額は15.2万円(38万円×40%)です。ところが、課税所得が195万円より少ない方は税率が5%ですので、減税額は1.9万円(38万円×5%)です。要するに、所得控除が増えた場合は、高額所得者の方が減税額は大きくなるということなのです。

これを改めようとするのが、税額控除です。38万円の所得控除に代わり3.8万円の税額控除とした場合、195万円より少ない方の減税額は所得控除時の1.9万円から3.8万円に増えます。1,800万円の場合は、減税額は所得控除時の15.2万円から3.8万円に減るのです。要するに、収入にかかわらず高額所得者も少額の人も減税額を同じにするわけです。普通に考えれば、年収の少ない人の3.8万円の減税は大きいものです。食費や衣服費など、消費に回る比率も年収の少ない人の方が高額所得者よりも高くなるでしょう。その結果、経済を押し上げる効果も期待できます。

更に、これに付加して、給付付き税額控除というのもあります。これは、課税所得がゼロの人には3.8万円の給付を行う。負の所得税と言われるゆえんです。これら数字をまとめたものが次の表です。

課税所得(例)所得控除(現在)税額控除給付付き税額控除
2,000万円15.2万円減税3.8万円減税(11.4万円増税)左と同じ
195万円1.9万円減税3.8万円減税(1.9万円減税)左と同じ
課税所得なし0円減税0円減税(増減税なし)3.8万円支給

重要な一歩としての「日本型ベーシックインカム」

この「給付付き税額控除」の場合、勤労意欲を削ぐという意見があります。そこで、民進党の案では、就労による所得が増えれば増えるほど給付や税額控除が増えるような仕組みにして、就労のインセンティブを維持しようとしています。また、引ききれない税額控除部分(給付される部分)も現金を給付するのではなく、社会保険料の支払に充当することを検討しています。これにより無年金の方や生活保護世帯を減らすことにも役立つわけです。追加的な財源なしに、かつ就労のインセンティブを阻害することなくできるこの制度は、格差の是正に役立つでしょう。

ベーシックインカムは前回書かせていただいたように、理想的な面もあるが、財源面の課題や、就労意欲に与えるマイナス面というところの読めないリスクがあります。だからといって、ここに手を付けないのではなく、できることから格差是正に向けて着実に歩みを進める必要があります。この「日本型ベーシックインカム」はその大きな一歩であると考えているわけです。

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