「富める者が富めば普通の人も豊かになれる」トリクルダウンはネッシーみたいな話!?

トリクルダウンという言葉を最近よく聞きます。「富める者がさらに富むと、その雫がしたたり落ち、中間層や貧しい人たちも豊かになっていく」というものです。大企業や富裕層への減税をすると、その富が使われて経済活動が盛んになり普通の人達も雇用が生まれて賃金も上がり豊かになるというわけです。したたり落ちる雫などという表現自体、非常に失礼だと思いますが、そもそもこのトリクルダウンというのは本当に起こるんでしょうか?

ここには大きな前提が隠れています。それは、富裕層の手元で増えた富が国内で消費なり投資に回るか?ということです。こういったお金の動きがあれば、経済活動が活発になり普通の人達も潤ってくるでしょう。しかしながら、現代社会はボーダレスワールドです。その富は海外の株式や債券などに投資することも可能です。今やネットを使えば一般の人でも容易に海外株式を購入することができます。富裕層の方々はこういった投資には明るいのではないでしょうか。海外に投資することは悪いわけではないのですが、トリクルダウンの前提が一つ崩れているのです。

規制をかけて海外に投資できないようにすればいいではないか?という声が聞こえてきそうですが、それでも今のような低金利時代で人口が減少すると言われているデフレから抜け出せない日本で、良い投資先はなかなか見当たらない、というのが実情ではないでしょうか?こうなると、減税などで得たお金は貯蓄に回ってしまうのです。海外に持っていけないからといって、国内需要にもなかなか期待できない、だったら使わないで手元に置いておこうというわけです。

これが企業で起こっているのが内部留保の増加です。日本経済はリーマンショック前には空前の利益を出し、いざなぎ景気を越える景気回復期間がありました。その間、1997年に140兆円程だった企業の内部留保は300兆円を超えています。ところがなんと、実質賃金では14%のダウンになっています。内部留保が溜まりまくっていて、それが使われず給料にも反映していないということなのです。こんな状況で企業に法人税減税を行っても、投資が活発になり経済が盛り上がる効果があるとは到底思えません。要するに、トリクルダウンは今の前提では幻想そのもの、ネス湖の怪獣ネッシーの話と変わらんということです。

でも見つける方策、打開策はあります。まずは、内部留保なんかしないで投資したくなるように、日本経済に底力をつけることです。そのために必要なのが成長戦略なのです。今のように、金融緩和や官製相場という見せかけの株高演出ではなく、規制改革を行って経済を発展させていくことが必要なのです。どの分野が成長分野かなど、政治家や官僚たちが分かる訳がありません。ですから、できる限り規制を緩和して自由にビジネスをできる環境を整え、経済活動してもらう。そこからイノベーションが生まれ、経済活動が活発になるのです。

もう一つは、内部留保したくなくなる税制を組むことです。資産課税です。不動産には固定資産税というのがあります。不動産を所有しているだけで、課税されるのです。同じように、金融資産をもっていればそれに課税するわけです。そうすれば、金融資産を使う方向に動くでしょう。

金融資産課税は、既に税金を払った後に残してあるお金にまた税金をかけるのか?という批判もあり、結構ハードルはあることは確かです。であればまずその前に、内部留保に回ってしまっている法人税減税分を元に戻す必要があるでしょう。そもそも法人税減税で喜ぶのは収益力の高い大企業が多いですから、その減税原資を中小企業のサポートに回す方が、よほど価値があると思います。また、民進党が常に提唱している人への投資の充実です。お金を人的資源に投資すれば、働く人々の能力が高まり、経済に好循環が生まれます。

安倍政権は、孫等への生前贈与に教育資金など一人当たり1,500万円まで課税しないという法律を作りましたが、これなどまさしく富裕層のお金を富裕層の子息だけのために使える、お金がある家に生まれたらいい教育が受けられる格差の固定、に他なりません。トリクルダウンを起こすどころか、貯めておいて生前贈与するというインセンティブにもなります。

要するに安倍政権は、トリクルダウンといいながら、その前提は整っていないし、それに逆行する税制を行っているという、大きな矛盾を抱えているのです。ネス湖に見つからないネッシーを絶対にいないだろうと思われる琵琶湖で探しているようなものではないでしょうか?

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