人生・働き方いろいろ!変化の中で多様な働き方ができるのが楽しい社会!

今日、ある大企業の労働組合の方と意見交換をしていました。私の経歴を事前に調べておられたので経営のお話にもなり、また労働組合の方々も転職を否定することはないなど、楽しい話ができました。

昨今ブラック企業の話が社会を賑わしており、長時間労働について問題が多く出ています。無茶苦茶な時間外労働をしていなくとも、1日8時間働くとしたら通勤時間や仕事のことを考える時間を考えると、休暇を計算しても人生の4割近くは、少なくとも起きている時間の過半数は仕事をしたり仕事のことを考えたりといったことになるでしょう。過重労働は困りますが、自分の能力を発揮できて職場で同僚やお客さんに頼られる。仕事とはそういうもので、生きる上で嬉しい事である筈です。

AI技術やロボットの発達で人間のする仕事がなくなる世界というのはまだちょっと早いでしょうが、科学技術の発達やビジネス環境の変化のスピードは日に日に速くなっています。拙著にも書かせてもらいましたが、マクドナルドが世界展開するのに30年を要したがスターバックスは5年でやられる時代です。この激変する社会でどう生きていくべきか?ということについて、連合大阪さんのホームページに非常に興味深いものを見つけました。それは「5つの安心の橋」というものです。

教育と雇用の橋=働くために必要な学力を習得する機会を保障する

家族と雇用の橋=介護や子育てのために就労をあきらめている人を減らす

失業と雇用の橋=職業訓練などを充実させ、失業してもやり直せる制度を整備する

退職と雇用の橋=定年後も、生涯現役を望む人の就労を支援する制度を整備する

働くかたちを自由にする橋=状況に応じ、正規・非正規など働き方を柔軟に選べるようにする

連合大阪ホームページ引用

子どもたちが働く能力を身に付けるための学習ができるような環境を作り、介護離職や子育てが理由で仕事ができなくなることを防ぐ仕組みを整え、失業しても何度もチャレンジできる職業訓練を充実させる。そして、定年後も働きたい人は働け、正規雇用や非正規雇用を人生のライフステージに合わせて柔軟に選択できる。この5つの橋です。

人々が就労できて、経済的・社会的に自立できてこそ社会全体のつながりが強まり、強い社会保障となり経済も発展していくと説明されています。これはまさしく支援型の社会保障で、民進党の提唱する人への投資に他なりません。

この中で特に興味深かったのが、三つ目の失業と雇用の橋です。スターバックスの例を挙げたように、激変するビジネス環境ですから何が起こるか分からない。世界の亀山と謳われたシャープが経営危機に陥りました。東芝もしかりです。自分が培ってきたスキルが時代遅れになることもあるでしょう。そういった中で、失職などの苦しい経験をすることがあっても、生涯学習を通して何度でもチャレンジできる仕組みがある社会にすべきだということです。

経済はグローバルに動いている一方で、残念ながらアメリカもヨーロッパも自国中心主義が台頭してきています。行き過ぎて排他的になり、偏狭なナショナリズムに走っては大きな禍根を残します。これまでのブログにも書かせてもらいましたが、グローバリズムが悪いのではなく、それによりもたらされる格差を放置していることが悪いのです。その格差を小さくする施策が必要で、それこそがこの「5つの安心の橋」にあるような支援型のサービス、人への投資だということだと考えます。

政治的にこのような支援型のサービスを提供することは重要です。その一方で、ビジネス環境は好むと好まざるとにかかわらず変化しているわけですので、働く人々も激変する環境を所与として受け止めて、変化を楽しみつつ常に自己変革していく心意気が必要だと思います。また、企業の人事採用システムも、長期雇用を大事にするだけでなく職業観や働き方の多様性も認め、そして中途採用の人達を社内にどんどんと受け入れていく体制を整備していってこそ、何度でもチャレンジできる支援システムが活きてくるわけです。

多様な人たちが多様な働き方をして生きていける社会。これは日本経済が発展していくために必要な条件であると同時に、働く人たちが自立し社会に貢献し幸せになれるためにも必要なものだと考えます。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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