第一志望に受からなかった新人社会人も全く悲観することはない!

昨日、ポスター貼りのお願いで街を回っていたら、4月3日の月曜日で、新入社員らしき初々しいスーツ姿の社会人の皆さんをたくさん見かけました。今日もたくさんの新人社会人を街で見かけました。彼らの中には、念願の第一志望に受かった人、失敗した人もいるでしょう。我々の時代は、特に大企業においては途中から入れない終身雇用的な要素があったため、学校を卒業して最初に入る会社がその後の人生を決める、という雰囲気がありました。

英語転職の教科書

手前味ながら、拙著の見出しにもあるように私は11回の転職をしてきました。学生時代には「22や23歳の能力や判断で人生が決まるなんていうのはあり得ない」「新聞を見ればいろんな会社が募集しているではないか!」と思っており、公言していました。これは実は最初の就職に失敗した負け惜しみであると白状します。しかし、今から考えれば、まさしく正しいことを言っていた、と思っています。

最初の就職に失敗して1年で退職した後に上京して、新聞広告を頼りながら就職し、そこで自分なりにキャリアを作り上げようとしていた頃、友達から言われた言葉があります。「俺も転職したいが、村上の様子を見てから決めるわ」と。その時代、早々に転職する人は少なかったのでやむを得ないことかも知れません。私が失敗して苦労するかもしれない、と思ったのでしょう。おかげさまで、私の転職はそれなりで、その友達も無事(?)転職して、証券会社からやりたい仕事といっていたジャーナリズムに転身していきました。

大変化の時代、第一志望に通らなくとも何の問題もない!

今日のブログは、第一志望でなかった人に送るメッセージとして、転職を繰り返してきた先輩からのアドバイスとして書かせてもらいます。最初の就職が第一志望でなくても何ら問題はない、というのが私の結論です。

まず、そう言い切れる最大の理由は、今の世の中は変化のスピードが激しく、短期間でも何が起こるか分からないからです。これまでのブログでも何度か引用しましたが、マクドナルドは世界展開するのに30年かかりましたが、スターバックスは5年でやってしまいました。我々の世界は凄いスピードで動いています。2000年にはいる前後には、山一證券が倒産し、政府系の銀行である興銀、日債銀、長銀さえもが形を変えてしまったくらいです。IT業界もマイクロソフト、アップル、ヤフー、グーグル、フェイスブックと成功した陰には山ほどの屍があるのです。今は一流企業でも、何十年も続く確率はどの程度でしょうか?世界の亀山と言われたシャープしかり、ウエスチンハウスを買収して失敗した東芝しかり、まったく先が読めない時代にいるのです。

最初に入った会社で、思いっ切り仕事し学ぶことが重要

だからと言って、漫然と仕事をしていれば第一志望でなかった自分の会社が一流企業になるわけではありません。最初に入った会社で、とことん仕事をする必要があります。知り合いのケースですが、最初に入った会社はエンドユーザーと契約しているNTTデータの孫請けの仕事をしている企業。そのため、指示を受けるまま全体像がよく見えないまま川下のプログラミングの仕事を夜遅くまでしていました。彼はその後、エンドユーザーとダイレクトの取引する川上の会社に転職し、NTTデータと仕事を取りあうレベルの会社に転職しました。

最初に入った会社での下積みというか、プログラミングの基礎をしっかりと勉強していたことが功を奏していたとのことです。最初から川上の仕事にいってしまうリスク(プログラミング現場を知らない)もIT業界にはあるとのこと。このようなキャリア形成にまつわるリスクは業種や仕事内容により異なるとは思いますが、いずれにしろ、特に新人の頃はどんな経験も学びになるので、最初の2-3年の経験はさほど大きな問題ではない、といえるでしょう。それこそ、名刺の差し出し方や敬語の使い方などのビジネスマナーを学べること自体が、学生の皆さんにとっては大きな学びなのです。なんでも習得してやる!という貪欲さが必要です。

また最近は大きな会社でも中途採用をよく行います。特に20代であれば、未経験でも応募できるような枠を設けたりしています。景気が良くない時に採用できなかった人材を雇用したり、また組織を活性化させるために意図的に外部から人材をいれたりという意味合いもあります。新卒からずっと同じ会社の人間ばかりだと組織内の多様性が弱まり、今のような大変化時代には不利になるということです。変化の荒波を乗り切るには、同一性からもたらされるアウンの呼吸という効率性は犠牲にしても、多様性によるクリエイティビティの方がメリットは大きいということでしょう。因みに、多様性を重視する会社では、管理職レベルでの採用も積極的に行っています。

大変化の時代は成り上がるチャンス!

繰り返しますが、漫然と仕事をしていてはダメで、世の中の変化を見据えながら自分のスキルを磨いていくことは不可欠です。刻一刻と変わる環境を常に見つめながら、自社のいる業界、自社、自部門、自分の位置づけがどうなっているのか?自分は今後何をしたいのか?その理由は?といったことを考え続けることです。もう少し具体的にいうと、3か月か半年くらいの頻度で、5年・10年プランを見直していくということです。長期プランでも、このぐらいの頻度での見直しを行わないと対応できない社会にいるということです。その結果、そのまま会社で頑張ってもいいし、転職というオプションも普通に出てくるわけです。

大変そうだな…と悲観すべきことではありません。いま、成功していてもいつひっくり返るか分からないですが、逆に言うと、いまは不遇でも、第一志望でなくても、頑張って仕事をして読みをしっかりとすれば何度もやり直しがきく、ということです。この激動の世の中をむしろ楽しもうではありませんか!

今日はここまでですが、キャリアアップのために自己啓発として何をやらなければならないか?ということについては、日を改めてブログに書かせてもらいたいと思います。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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