トランプ大統領の前もずっと「アメリカファースト」だった!

トランプ氏が大統領に就任し、その演説で「アメリカファースト」を訴えていました。トランプ氏は通商交渉を2国間交渉で行っていくと。イギリスではEU離脱が国民投票で決まり、メイ首相はEUに左右されない自国での判断で、2国間交渉を中心に通商条約結んでいく、ということを主張しています。メイ首相もUKファーストということを言いたいのでしょう。

しかし、それならアメリカもイギリスもこれまで一体、ここ数十年のグローバル化の中で、どこの国ファーストだったのでしょう?アメリカはメキシコファーストだったのでしょうか?イギリスはドイツファーストだったのでしょうか?そんな訳はないでしょう。もしそうなら、これまでのリーダーは国益に反するとんでもない人たちになります。

アメリカがこれまで関わってきた負の側面である戦争、これらもまさしく時のリーダーがアメリカにとって良かれと思ってやっているのでしょう。私は戦争に同意しませんが…

イギリスがそもそもEUに入ったのは、ポンドという通貨を自国のものとして維持しながら、EUの市場にアクセスしやすいメリットを得るためで、これまでEUの市場を利用してきたのではないでしょうか?まさしく、これもイギリスの国益であり、イギリスファーストです。

イギリスのEU離脱も、アメリカのメキシコを敵視する保護主義も、彼らが主張したいのは、これまでその国を支えてきた中間層のモチベーションが高まらなくなってきたことに対して、そこに手厚そうな施策を打つことによって、票を稼ぐということなのではないでしょうか?そうなら保護主義に走る必要は全くありません。

グローバリズムの方が、長期的に考えれば多くの国に利益をもたらす。こんな簡単なことは経済学の教科書の一番最初に書いてある話です。問題の本質は、グローバリズムへの移行させ方や、そこから得られる利益が一部の富裕層だけにしか還元されなかったことなのではないでしょうか?一般の人達、いわゆる中間層の人達も享受できるように税制などを駆使して配分すればいいだけの話です。要するに、これまでのアメリカは特に、自分の国ファーストだったんだけど、その自分の国の中で富裕層ファーストの政策を繰り広げてきた結果が、国民を怒らせたということなのです。

自国の配分問題をグローバリズムにすり替えてナショナリズムを煽っている、これは非常にまずいことだと思います。

村上のりあつ【衆議院】大阪府第1区総支部長
大阪生まれ、大阪育ち。 同志社大学卒業後は主に東京で仕事をし、アメリカのイェール大学では経営学を学びました。 コンサルティング会社、グローバル企業であるロイター通信やフォード自動車等では人事の責任者として経験を積み、長年ビジネススクールの講師も務めております。 グローバルと日本の両方の経験を、是非とも大阪の皆さんとともに国政に活かしたい、その思いでいっぱいです。

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